日本バドミントン協会は13日、10月の国際大会、デンマーク・オープン(15日~20日、デンマーク・オーデンセ)について、所属チームからエントリー依頼を受けていた女子ダブルスの五十嵐有紗(BIPRIGY)と桜本絢子(ヨネックス)の2選手の大会エントリー漏れがあったことを明かしました。
エントリー漏れの詳細
日本バドミントン協会の発表によると、今回のエントリー漏れの原因はエントリー作業における誤りです。通常、国際大会に参加するためのエントリー選手リストを作成した後に、選手のエントリー作業を進めますが、今回のケースでは協会からのエントリー作業にミスがあり、五十嵐選手と桜本選手が漏れてしまいました。
関連する情報共有のために、参加選手の所属チームへリストの共有も行っていたが、一部の所属チームへのリスト送付も漏れていたとのことです。
過去の類似事例
実は、日本バドミントン協会は過去にもエントリーに関するミスを犯しています。2022年度にはジャパン・オープンに出場を予定していた混合ダブルスの緑川大輝選手と斎藤夏選手のエントリー時に、斎藤選手の登録名を誤り、姉で元代表の女子シングルスの選手である栞の名前で登録してしまうという事案がありました。この誤登録によって、結局そのペアも大会に出場できませんでした。
年度 | 大会名 | 選手名 | ミス内容 | 結果 |
---|---|---|---|---|
2022 | ジャパン・オープン | 緑川大輝、斎藤夏 | 斎藤選手を姉の名前で登録 | 出場できず |
2023 | デンマーク・オープン | 五十嵐有紗、桜本絢子 | エントリー漏れ | 出場できず |
参考動画
協会の対応と反省
日本バドミントン協会は、このたびのミスに対して深く謝罪し、「改めて一連の作業についての点検を行うとともにエントリーに関する手順・ルールの徹底および見直しも含め再発防止の体制を整える」とのコメントを発表しました。また、改めて手続きを見直すとのことですが、具体的な対策については今後の課題となるでしょう。
突出した選手たち
五十嵐有紗選手は、過去にパリ五輪の混合ダブルスで渡辺勇大とのペアで二大会連続銅メダルを獲得した実績があります。彼女が女子ダブルスに転向していたことから、今回のエントリー漏れは特に注目されました。桜本絢子選手も大変期待される選手であり、二人が共同で出場予定だった大会は、彼女たちにとって重要な機会と位置づけられていました。
エントリー手続きの複雑化
バドミントン協会のエントリー手続きは、今後より複雑になると見込まれます。最近では、協会による派遣に加え、所属チームによる派遣、更には協会と所属チームの共同派遣も行われるようになってきました。このような複雑化が、エントリー手続きにおけるミスを引き起こす一因となっているとの見解もあります。
再発防止への取り組み
バドミントン協会が今後再発防止に向けて重要視すべき点は以下の通りです。
- 手続きの標準化: すべてのエントリー手続きに関するガイドラインを明確にし、ミスを減少させる。
- 情報共有の強化: 時間厳守で情報を全ての関係者と共有し、リスト送付のダブルチェックを行う。
- 研修の実施: 関係者に対するエントリー手続きの研修を行い、知識の普及を図る。
リンク参照
さらに詳細な情報については、ニフティニュースをご参照ください。
選手に与える影響
このようなエントリーに関するミスは選手たちにとって非常に悔しい結果をもたらします。特に国際大会への出場はキャリアの重要なポイントであり、選手たちのモチベーションにも大きな影響を与えます。従って、協会は選手の信頼を失うことのないよう、最大限の注意を払う必要があります。
業界への信頼回復
日本バドミントン協会は、選手やファンからの信頼を回復するためにも、透明性を持った運営を行うことが求められています。過去の事例を教訓にして、今後同様のミスが発生しないよう、体制を整えていく必要があります。