楽天・今江敏晃監督(41)の今季限りでの退任が決定的であることが9日、分かった。今季から2年契約を結んでいたが、球団は続投要請を行わない方針とみられる。
今江監督のシーズン総括と戦績
今季は67勝72敗4分けで4位。クライマックスシリーズ(CS)への進出権獲得は実現できなかった。この結果を受けて、今江監督も「一歩届かず悔しい思いをしました」と述べ、選手やファンへの謝罪を行った。交流戦では球団史上初の優勝を果たすなどの健闘を見せたが、最終的には3年連続で4位となり、クライマックスシリーズ進出を逃す形となった。
年 | 勝 | 敗 | 分 | 順位 |
---|---|---|---|---|
2023 | 67 | 72 | 4 | 4位 |
指揮官としての手腕とチーム内の不満
今江監督は、就任1年目にして様々な采配を行った。中でも、エースの則本を守護神へ配置転換し、最多セーブを獲得させた点は評価されている。一方で、試合が進むにつれて「選手起用や継投策の偏り」に対する疑問が多く選手間で広がり、指揮官に対する求心力が喪失していった様子が伺える。
具体的には、次のような成績があったものの、終盤に8連敗を喫し、シーズンを現有戦力で戦い抜いても新たな課題が残された:
- 交流戦初優勝
- シーズン最上位の勝率を記録するも終盤失速
参考動画
球団・ファンの反応と今後の方針
今江監督の解任に関して、球団社長の森井誠之は「きょうからしっかり振り返り、あすから組閣に向けてすぐに動く」と発言しており、後任人事に関しても早急に検討が行われる見込みだ。球団は新監督候補として、以下の人物を挙げている。
- 三木肇(47):2020年に1軍監督を務めた経験を持ち、選手やスタッフからの信頼も厚い。
- 渡辺直人(43):現在のヘッドコーチで、選手からの人望も高い。
今江敏晃監督のプロフィール
名称 | 内容 |
---|---|
名前 | 今江敏晃(いまえ・としあき) |
生年月日 | 1983年8月26日 |
出身地 | 京都府 |
所属チーム | ロッテ(2002-2015)、楽天(2016-2019) |
通算成績 | 1704試合、打率.283、108本塁打、726打点 |
新監督候補の詳細
三木肇(みき・はじめ)監督候補
- 生年月日:1977年4月25日
- 出身地:大阪府
- 選手経歴:ヤクルトにドラフト1位で入団し、日本ハムで引退。
- 監督経験:楽天2軍監督(現在)、2020年1軍監督(4位で退任)。
渡辺直人(わたなべ・なおと)ヘッドコーチ候補
- 生年月日:1980年1月25日
- 出身地:神奈川県
- 選手経歴:横浜ベイスターズ、楽天などでのプレー歴。
- チーム風土:選手間からの人望が非常に高く、指導力も評価されている。
今後の課題とファンの期待
楽天の来季には、日本一を目指すための新監督選定が重要なポイントとなる。今江監督の退任に伴う波乱のシーズンは、球団に新たな挑戦の機会を与えることになりそうだ。ファンたちの期待はますます高まっている。
今江監督の意思を引き継ぎ、チーム全体が結束して新シーズンに臨む準備が整うか、次期監督の選任が将来にわたり鍵を握ることになるだろう。楽天は今オフ、俊英たちをどのように生かしていくのか、注目が集まっている。