西武は2023年シーズン、ついに今季の85敗目を喫し、実に53年ぶりに1971年の84敗という球団ワースト記録を更新しました。12日の楽天戦では、7対3で敗れ、シーズンの成績は40勝2分けとなり、借金も最多の45に達しました。本記事では、この屈辱的な記録の詳細を掘り下げていきます。
杉山遙希のプロ初登板
今季の85敗目の舞台となったのは、ベルーナドームで行われた楽天戦。この試合では、ドラフト3位で入団した高卒ルーキーの杉山遙希投手がプロ初の先発として登板しました。18歳の若き左腕がどのように試合を進めたのか、試合の流れを追いかけます。
杉山の成績
イニング | 投球内容 | 失点 | 安打 | 三振 | 四球 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 自らの適時失策で先制点を献上 | 1 | 2 | 0 | 0 |
2 | 無失点 | 0 | 1 | 1 | 0 |
3 | 無失点 | 0 | 0 | 2 | 0 |
4 | ノーアウトから3失点 | 6 | 2 | 0 | 1 |
合計 | – | 6 | 5 | 2 | 1 |
初回は適時失策によって先制点を許し、4回にはノーアウトから連続して失点を重ねてしまう厳しい結果となりました。
試合の流れ
試合開始早々、杉山は自身のミスで先制点を献上してしまいますが、2回と3回には立て直しを見せました。しかし、4回に再び不運なプレーが続き、楽天打線の猛攻に直面し、合計6失点を喫することになります。
西武打線の奮闘
西武の打線は、6回に5番・外崎の2点適時二塁打、7回には7番・西川のソロホームランが出ますが、いずれも時すでに遅し。反撃は3点に留まり、試合はそのまま楽天の勝利となりました。
85敗目の影響
この試合での敗戦により、西武の今シーズンは85敗という屈辱的な成績で幕を閉じることとなりました。この数字は、1971年の84敗を大きく上回るもので、球団としても暗い歴史を刻む結果となりました。
借金の推移
シーズンの途中から、球団は徐々に借金が増加していきました。以下は、シーズン中の借金推移を示した表です。
日付 | 勝利数 | 敗北数 | 借金数 |
---|---|---|---|
開幕時点 | 10 | 20 | 10 |
5月末 | 20 | 30 | 10 |
7月中旬 | 30 | 40 | 10 |
9月初旬 | 40 | 85 | 45 |
これから見ても、明らかにシーズンが進むごとに借金が加算され続け、最終的に最悪の結果に繋がったことが分かります。
今シーズンの敗因
西武が85敗目を迎えるにあたり、いくつかの明らかな敗因が見えてきました。以下に主な要因をまとめます。
1. 投手陣の不安定さ
ピッチャー陣の層の薄さが目立ち、特に若手投手の成績が振るわない場面が多く見受けられました。杉山のように経験不足からくるミスが目立ち、試合展開を厳しくしました。
2. 打線の不発
試合中に点を取れない場面が多く、特に重要な局面での決定打が出ないことがチーム全体に悪影響を及ぼしました。中軸打者の打率も低迷し、得点力不足が露呈しました。
3. チームの士気
試合結果が続くことで、選手たちのメンタルも影響を受けやすくなります。特に若手選手にとっては厳しいシーズンとなり、試合ごとのプレッシャーが重くのしかかっていました。
まとめ
西武の今季85敗目は、球団史上屈辱的な記録を更新する結果となりました。新たな期待を背負った杉山も厳しい初登板を経験し、今後の成長に期待が寄せられます。次のシーズンに向けて、どのように修正し、再起を目指すのか、チーム全体の方針が注目されます。