広島の自力優勝の可能性が消滅した。勝負どころの7連戦を1勝6敗で終了し、首位・巨人とのゲーム差は、それまでの1から5に広がった。新井監督は「残り15試合、目の前の試合をという感じ」と前を向いたが、厳しい状況が待ち受けていることは明らかだ。
自力V消滅の背景
16日の試合で広島はDeNAに2-11で敗戦し、シーズンの厳しい現実を突きつけられた。先発投手の森下は、初回に先制のソロを許し、続く2回では一挙に5失点を食らうという展開。これにより、森下は4連敗となり、監督の新井貴浩は「本人も感じていることはあると思う。そこを修正してまた次に期待している」と選手への激励を忘れなかったが、状況は厳しい。
9月の成績
9月の広島は以下のような結果を残している。
試合日 | 対戦相手 | 結果 |
---|---|---|
1日 | 中日 | 勝利 |
2日 | 中日 | 勝利 |
3日 | 中日 | 敗北 |
10日 | 阪神 | 敗北 |
12日 | 巨人 | 敗北 |
15日 | DeNA | 敗北 |
16日 | DeNA | 敗北 |
9月に入ってからのチーム成績は3勝11敗。まさに急失速の様相を呈している。特に、先発陣が十分なパフォーマンスを発揮できず、貯金が消え去ったことは大きな痛手となった。
新井監督の思い
新井監督は試合後の会見で、苦境を乗り越えるための策を考えていると語った。しかし、個々の選手のパフォーマンス向上が不可欠であり、焦りやプレッシャーが結果に表れていることも否めない。
投手状況
クライマックスになってくる中での投手陣の奮闘が求められている。
投手名 | 試合結果 | 防御率 | 勝敗記録 |
---|---|---|---|
森下 | 敗戦 | 9.20 | 4勝8敗 |
常広 | 勝利 | 1.80 | 1勝0敗 |
黒原 | 敗戦 | 8.00 | 2勝2敗 |
森下のパフォーマンスは特に問題視されており、初回の先制ホームランが流れを変えてしまった。今後、彼がどれほど早く調子を取り戻せるかがチームの未来を左右すると言える。
バッティングの低迷
投打共に厳しい状況が続いているが、打線についても課題が山積している。調子が良ければ点が入るものの、流れが悪いとイニシアティブを取ることすらできない状況にある。
打撃陣の成績
選手名 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
---|---|---|---|
坂倉 | .250 | 15 | 50 |
菊池 | .270 | 12 | 45 |
小園 | .230 | 8 | 35 |
特に坂倉は、勝負所での一発が期待されていたものの、スランプに陥っている様子。これが続く限り、チーム全体の士気にも影響を与えかねない。
今後に向けての展望
新井監督は「今は目の前の試合をしっかりとやる」ことが重要だと強調しているが、首位との差を縮めるには何よりも勝利が必要だ。特に次カードでの勝利は、選手たちに与える影響が大きいと考えられ、勝利によって再び流れを掴むことを狙いたい。
残り試合数
残りの試合はこれから15試合であり、各チームとの対戦成績次第でシーズンが大きく変わる可能性が残されている。
対戦相手 | 残り試合数 | 直近成績 |
---|---|---|
中日 | 3 | 勝負の時 |
阪神 | 3 | 逆転のチャンス |
巨人 | 3 | 最大のライバル |
DeNA | 3 | 挽回の急務 |
このデータからもわかる通り、各対戦相手との戦い方が今後の成否を大きく左右する。特にライバルチームとの直接対決では、勝利の可能性を高めるような戦略が求められる。
関係者やファンも含め、この苦境をどう乗り越えるかが広島の来季に向けた大きなテーマとなるだろう。果たして新井監督と選手たちは、この困難な状況を何とか打破することができるのだろうか。
参照: 中日スポーツ