中日後藤異色の少年野球自腹支援!彼の情熱が地域を救う!

野球

現役プロ野球選手が、異色の少年野球支援に乗り出した。話の舞台は、群馬県渋川市。人口は約7万2000人で、榛名山や赤城山に囲まれた自然豊かな場所に、新たな軟式野球のクラブチームが2022年12月に設立された。その名も「S.Y.C」。主に中学校に野球部がない子供たちで構成されている。

このクラブチームの運営を支援するのが、中日の人気選手、後藤駿太(31歳)だ。後藤は、教員の負担軽減を目的とした部活動改革の背景にも関わらず、地域の少年たちが野球を楽しむ機会を失うことに強い危機感を感じていた。

教員の負担と部活動の限界

中学生の野球は、選択肢が主に2つに分かれる。プロ野球などで使用される硬式球を利用するリーグ(ボーイズリーグ、リトルシニアリーグなど)と、地域のクラブチームや中学校の部活動で使用される軟式球だ。この「S.Y.C」は後者に当たる。鈴木友晶監督は、「現状では経済的な面や実力の面で硬式のクラブに行けない子供たちがS.Y.Cに来ている」と語る。

2023年度からは、文化庁が休日の部活動を地域のクラブチームに移行する試みを進めており、教員の負担の限界が議論されている中、34%が「学校の部活動は過労だ」と感じるとの調査データもある。

調査項目 割合
部活動は過労 34%
部活動が楽しいと感じるか 50%
もっと遊びたいと感じるか 60%

このような状況を受け、後藤は鈴木監督から「渋川の子供たちのために協力してほしい」と相談を受けると、「僕にできることはすべて協力します」と即答した。

自腹で支援する理由

後藤の支援方法は自腹であり、これが注目を集めている。具体的には、月謝を3000円に設定し、硬式球と違い「お茶当番制度」を廃止、普段の負担を減らすことに成功した。後藤は「金額の問題じゃない。野球界の未来に投資したい」と話し、子供たちにとっての楽しい野球環境を作ることがメインの目的だ。

送迎についても

選手たちの送迎は各家庭で行うが、「自分のことは自分でやる」を徹底し、参加者の自立を促している。また、活動が充実する中で、メンバーは増えており、初めは10人くらいで始まったが、現在では30人に迫るほどになっている。これにより、地域の野球人口の増加に繋がっているのだ。

龍空選手も絶賛!

中日ドラゴンズの選手である龍空も、この取り組みに大きな賛同を示している。彼は後藤と共に子供たちに接する時間を大切にし、その愛情から出発する姿勢が少年野球の未来につながると信じている。

後藤は、地域にスポーツを広めるためには自分自身が動かなければならないと強調しており、影響力をもって支援を続けていく決意を持っている。

支援の取り組みの広がり

さらに、昨年オフには現役時代の後輩たちにも活動を広め、多くのボランティアがチームに参加するようになった。結果として、地域の仲間たちが力を合わせて支援しあう「駿太の輪」が広がり、チームの基盤が構築され始めている。

以下は、実際に後藤の取り組みに参加した友人たちの臨時取り組みリストです。

  • メディカルチェックの実施
    前橋商業の仲間がボランティアで実施。

  • トレーニング技術の指導
    トレーニングジムを持つ地元の球友が無償で指導。

このような活動が相次ぐ中、S.Y.Cチームは少しずつ地域に根ざした存在になりつつある。

地域の未来に投資する後藤の想い

後藤は、野球支援の取り組みが単なるスポーツ活動にとどまらず、地域のスポーツ文化の底上げに繋がることを強く感じている。「子供たちが好きなことで成長する姿を見たい」というシンプルな思いが、彼を突き動かしているのだ。

自らの財産を惜しまずに使い、支援する後藤の姿勢は、他の選手たちにも刺激を与えており、プロ野球界全体に良い影響を与えていくことが期待されている。次世代の野球界を担う子供たちが、安心してプレーできる環境を整備するため、後藤はこれからも尽力し続けるだろう。

中日後藤 異色の少年野球自腹支援

【参考文献】

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