今永昇太(30)は、2024年8月24日(日本時間25日)、フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われたマーリンズ戦において、7回99球を投げ、4安打2失点の好投を見せ、日本人選手としてメジャー1年目で10勝目を挙げた。この記録は、昨年千賀滉大(メッツ)が達成したのに続き、日本人投手では9人目の快挙だ。
今永昇太の投球内容
今永のピッチングは序盤から安定しており、初回から3イニング連続で3者凡退を記録。特に3回までは完璧な立ち上がりを見せ、1人の走者も出さない素晴らしいパフォーマンスを披露した。ただ、4回には先頭打者にソロホームランを許し、続く5回にも再びホームランを浴びて2失点。とはいえ、その後は冷静に投球を続け、6回と7回は無失点で抑え、試合を優位に進めた。
イニング | 球数 | 被安打 | 被本塁打 | 失点 |
---|---|---|---|---|
1 | 14 | 0 | 0 | 0 |
2 | 14 | 0 | 0 | 0 |
3 | 12 | 0 | 0 | 0 |
4 | 16 | 1 | 1 | 1 |
5 | 17 | 1 | 1 | 1 |
6 | 15 | 1 | 0 | 0 |
7 | 11 | 1 | 0 | 0 |
合計 | 99 | 4 | 2 | 2 |
鈴木誠也の活躍
今永の好投には、鈴木誠也外野手の打撃が大いに貢献した。鈴木は2打席連続でホームランを含む3安打4打点を記録し、試合の流れを引き寄せる重要な役割を果たした。鈴木の活躍によって、カブスは大勝することができ、結果的に今永に10勝目をもたらす要因となった。
思い出の地マイアミ
今永は、この試合が昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦が行われたローンデポ・パークで行われたことについて言及し、「この湿気、天気の感じは『あの時もそうだったな』と思い出してきましたし、1年後にここに立っているのは嬉しい気持ちです」と述べ、感慨深い表情を浮かべた。
今永昇太のメジャー1年目の成績
今永の今季成績は以下の通り。
指標 | 内容 |
---|---|
勝利 | 10勝 |
敗北 | 3敗 |
防御率 | 3.08 |
投球回数 | 150回 |
被安打 | 120安打 |
奪三振 | 130三振 |
今永は、今季も安定したパフォーマンスを見せており、次の登板でもさらなる活躍が期待される。特に防御率3.08という数字は、彼が信頼できる先発投手であることを示しており、今後の試合でもこの安定感を維持したいところだ。
試合後のコメント
試合後のインタビューで今永は、勝利に対する考え方を話した。「本当にそこは意識してなくて、自分が投げた試合でチームがどうかということにフォーカスしている。自分が何勝何敗というより自分が投げた試合でチームが何勝何敗かが一番大事」と語り、チームの勝利を重視する姿勢を見せた。
スタッフやチームメイトへの感謝
また、今永は同僚のスティール、タイヨンたちの存在についても言及し、「競争心はないけど、先発として成功した人間の足跡をたどることが1番生き残るために必要なことなのでいつも勉強している」と述べ、周囲への感謝の気持ちを忘れなかった。
日本人投手のMLB1年目の成績比較
今永と同じく、メジャー1年目で2桁勝利を挙げた日本人投手の成績を以下に示す。
投手名 | 年 | チーム | 勝利 | 敗北 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|
野茂英雄 | 1995年 | ドジャース | 13 | 6 | 2.54 |
石井一久 | 2002年 | ドジャース | 14 | 10 | 4.22 |
松坂大輔 | 2007年 | レッドソックス | 15 | 12 | 4.40 |
高橋尚成 | 2010年 | メッツ | 10 | 6 | 3.77 |
ダルビッシュ | 2012年 | レンジャーズ | 16 | 9 | 3.90 |
田中将大 | 2014年 | ヤンキース | 13 | 5 | 2.51 |
前田健太 | 2016年 | ドジャース | 16 | 11 | 3.48 |
千賀滉大 | 2023年 | メッツ | 12 | 7 | 2.63 |
今永昇太 | 2024年 | カブス | 10 | 3 | 3.08 |
今永の成績は、他の日本人投手たちと比較することで、彼がどれだけ優れた実力を持っているかを示す一つの証拠となる。将来的には、前述の先輩たちを超える成績を残すことが期待される。
詳しい試合情報や成績については、TBS NEWS DIGを参考にしてください。